どこの島に住んでいるかも公表していないこんな私が
この記事を書いても意味がないんじゃないか…と思ってかなり悩みましたが、
もし一人でも考え直してくれたらと思い書くことにしました。
私の住んでいる島ではまだ感染者は確認されていません。
でもそれも時間の問題だと考えています。
緊急事態宣言が解除される前から毎日のように観光客の方を見かけました。
離島はどこも高齢者が多いです。
その上医療体制も整っていません。
私の住んでいる島の場合でいうと、
病院はなく小さな診療所が一ヶ所のみ。
時期にもよりますが、医療従事者も限られた人数しかおらず、医師で言うと1〜2人です。
感染症病棟なんてものはありませんし、
感染者を隔離しておける場所もありません。
人工呼吸器の数も限られており、
それも簡易的なもののみです。
本土と比べて医療体制が脆弱で、
感染者が出た場合、爆発的感染を引き起こして
治療などの対応は困難になります。
PCR検査をしても本土の大きい病院に送らなければいけないので、結果が出るまで数日。
悪天候だと島と本土の交通手段になっている飛行機や船はどちらも遮断されてしまいます。
もし、物資の輸送を担う飛行機や船で感染者が出ればライフラインが止まる恐れもあります。
小さな島の自治体に消防署はなく、
役場職員や地元の青年などが消防団員を務めているところがほとんどです。
もし、コロナ感染が疑われるケースが出ても専門的な知識のある救急隊員並みの対応は出来ません。
離島に行ったことがないからどんな所かわからないって方も、田舎だろうという想像はつくと思います。
田舎というのは、上に書いたような医療体制が整っていないだけではなく生活圏がとても狭いんです。
私の住む島は小さなスーパーが2つと、個人商店がいくつか。
営業時間も短いので(10時〜18時)どの時間帯に行っても必ず知り合いに会います。
毎年のインフルもすぐに広がるので、もしクラスターが出てしまったら大変なことになってしまいます。
ニュースを見ていると、これだけ旅行に行くのはやめましょう。観光は控えましょうと言っているにも関わらず、やっぱり来る人達がいます。
インタビューされている人達が、
島には人混みがないからマスクしなくてもいいから楽!
海外旅行に行けないから島に来た!
島は安全だから思い切って来てみました!
などと言っていて悲しくなりました。
島の人達を全員知っている訳ではないですが、
観光客かどうか、は一目で分かります。
そんな人達がマスクやトイレットペーパーを買っているのを見た時のやるせなさ。
私の離島好きにはもちろん、
島で仲良しのじーちゃんばーちゃんのことも含まれています。
綺麗な海の側に住めて、毎日風が気持ち良くて、食べ物も地酒もおいしくて…
だけが離島のいいところじゃない。
初めて会った時からぐいぐいで、いきなり家に入って来たり、
早朝に山菜を採りに行くから来い!って叩きおこして来たり、
畑仕事を手伝えって言ったり、
突然大量のお惣菜をくれたりする
大好きなじーちゃんばーちゃんがいるんです。
もしこのじーちゃんばーちゃんに何かあったら
どうしたって責任なんて取れません。
もしコロナが終息する前なのに離島に行こうと考えてる方がいたら、あなたのせいで誰かの大切な人を奪うことになるというのをよく考えてください。
緊急事態宣言が解除されたからといって、コロナが終息した訳ではありません。
離島の主産業は観光業なところがほとんどだと思います。
観光を自粛してください、
ましてやコロナが終息するまでは絶対に来ないでください。
なんて言うことは経済面だけでなくとも本当に厳しいことです。
このまま潰れてしまうお店もたくさん出てくると思います。
それでも何かあってからじゃどうしようもないんです。
どうかこれらの事をよく考えて行動してくれることを願います。
そしてコロナが終息した際には、ぜひ色んな離島を訪れて、
綺麗な海や森、その島でしか見れない生き物、それにそこで生きる人たちの笑顔に癒されに来てください。
もしこのブログを読んだ方が、今離島に行こうとするのを延期にして貰えたらとても嬉しいです。